トランクルームの料金は家電を買うときのように比較できれば良いのですが、現実的には土地の値段や業者ごとの細々とした規約の違いで単純に比較できない場合があります。
このページでは「料金を比較する場合によく確認しておきたいポイント」を紹介します。
トランクルームの料金比較時に確認したいポイント
月額費用の他に以下も考慮する必要があります。
レンタル倉庫利用の際にかかる費用
- 初期費用
- 更新費用
- 解約費用
- オプション費用
①初期費用
標準的な初期費用は月額利用料の3~4ヶ月分程度です。
トランクルームの一般的な初期費用
- 賃料:2ヶ月分
- 事務手数料:1ヶ月分
- その他:0.5ヶ月分
利用期間によっては初期費用が高くても長い目で見て費用を安く抑えられる可能性があります。
賃料
多いのは契約月と翌月あわせて2ヶ月分を支払う形が標準的です。
*日割のできる業者を選べば、2ヶ月分よりも抑えられる可能性はあります。
事務手数料
事務手数料はまるまる業者の利益になる部分です。
保証金として支払う場合は解約時に返金される可能性があります。(事務手数料となっている場合には返金がありません。)
その他
その他の部分は、例えば、鍵代や設備維持費、保証金です。
保証金の持つ意味合いとしては「敷金」です。
月額利用料0〜2ヶ月分に定められているケースが多いです。
①滞納時の補填
万が一、滞納した場合の保証としてあらかじめ差し出しておいて実際に滞納があった時に保証金から補填されます。
②破損時の原状回復費用
室内に破損があったり、著しく汚れた状態で返却した場合は修繕費が保証金で補填されます。
保証金の返金時期
保証金は原則的には解約時に返金されますが、解約後しばらく経ってからになることもあります。
破損時は修理後にならないと補修費用がわからないことがあるためです。
また、滞納して精算された場合や契約書の内容によっては返却されません。契約内容は業者によって異なりますのであらかじめ注意しておくことが必要です。
初期費用をできるだけ抑える方法
初期費用をクレジットカード払いする
クレジットカード払いができる業者を選ぶというのも手です。
クレカ払いをすることで支払いを1〜2ヶ月先に伸ばすことができます。
宅配型トランクルームを利用する
宅配型トランクルームは一般的なトランクルームと比較して契約時にかかる費用が安く済みます。
キャンペーン中に申し込む
引越しシーズンやオープン時は多くのレンタル倉庫業者が割引キャンペーンを開催しています。
中には月額半額キャンペーンなどもあり、数万円単位で安くできるケースもありますので、条件が合致したらなるべく急いだほうが良いかもしれませんね。
初期費用は安いほうがいいのか
ところで初期費用ですが、実は一概に安いほうが良いとは言い切れない部分もあります。
初期費用と月額の関係
レンタル倉庫を安く借りたいから初期費用を抑えると意外な落とし穴が待っているかもしれません。
なぜなら、以下のような傾向が見られるからです。
- 初期費用が高い ⇒ 月額が低い
- 初期費用が安い ⇒ 月額が高い
つまり、初期費用が安くても長く利用しているうちに初期費用分の差は徐々に縮まっていき、最終的には逆転することもありうるわけですね。
あらかじめどのくらいの期間で借りたいかを決めておくのが大切と言えるでしょう。
初期費用が高い業者の方が長期利用向き
月額の高い業者を長く使い続けると長期で見た時のコスト面ではどうしても高くなってしまいます。
- 初期費用が高い ⇒ 月額が低い ⇒ 長期利用向き
- 初期費用が安い ⇒ 月額が高い ⇒ 短期利用向き
月額に含まれるサービスは異なる
一方で、月額が高い業者なら月額を抑えている業者ではできないサービスも可能です。
月額が高いメリット
- スタッフ常駐
- 駐車場完備
- 保険料込
月額の安い業者はこれらのサービスで完璧とは言えません。高い質を求めるのであれば、初期費用以外にも着目してみるのがポイントです。
②更新料
「更新料がかかる業者」もあります。割合としては半分くらいといったところでしょうか。
更新料の相場
月額の0.5〜1ヶ月分
更新費用 | |
---|---|
ハローストレージ | 使用料の0.5ヵ月分 |
キュラーズ | なし |
加瀬倉庫 | 1ヶ月分使用料+共益費1,080円の0.5ヵ月分(上限1万円) |
スペースプラス | 5,000円+税 |
アルファトランク | 使用料の0.5ヶ月分 |
ライゼボックス | なし |
プライベートボックス | なし |
概ね1万円程度の費用がかかりますね。
更新のタイミング
1年ごと
更新のタイミング | |
---|---|
ハローストレージ | 1年ごと |
キュラーズ | なし |
加瀬倉庫 | 1年ごと |
スペースプラス | 1年ごと |
アルファトランク | 1年ごと |
ライゼボックス | なし |
プライベートボックス | なし |
毎年必要になります。
あらかじめ準備しておいたほうが良いでしょう。
長期利用を考えている場合は更新費用がかからないトランクルームを選ぶのも良いかもしれませんね。
③解約料
基本的に解約料はかからないケースが多いですが、修理などが必要になった場合は現状回復費がかかることがあります。
乱暴に扱って壊したりしないように注意しましょう。
解約料をとる業者は少ない
解約料を徴収する業者はあまり多くはありません。
ただし、別の形で請求されるケースもあります。
解約時にどんな費用がかかるか
原状回復費用
代表的なのが「原状回復費用」です。
明け渡し時に運営会社がチェックをして破損や汚れなどがある場合は原状回復費用が請求されます。
他の呼び方
- 清掃料
- 室内整備料
キャンペーンの途中解約
他に考えられるのが月額2ヶ月無料などのキャンペーン時に契約し、数ヶ月で解約する場合に再計算されること。
キャンペーンが適用されるためには基本的に長期契約することなどが前提のため、短期解約すると通常料金で請求されます。
これによって解約時に費用が発生してしまうケースが考えられます。
遅延金
解約日は月末となるパターンが多いですが、月末までにしっかり運び出せないと「遅延金」が課せられたり、契約が「自動更新」されるケースがあります。
解約費用がかからないようにするためにできること
保証金を使わない
初期費用の支払い時に「保証金」の制度がある場合、なにか問題があればまず優先的に保証金から補填されます。
ところが、滞納などを繰り返していると解約時には補修費用に充てる保証金が残っていません。
そうなると解約時に修繕費用を実費請求される可能性があります。極力滞納をしないように注意しましょう。
安心パックに入る
解約時に費用を支払うのを避けるために、毎月任意で「安心パック」などのプランを用意している業者もあります。
こうしたプランに入っておけば解約時に支払いが必要となる可能性はグッと減ります。
利用予定期間から業者を選ぶ
安易にキャンペーンに飛びつかず利用期間から逆算して業者を選ぶことも重要です。
早めに搬出を完了させる
たとえ悪天候などのせいで運び出せなかった場合でも遅延金は発生してしまいます。
ギリギリになって出すよりも余裕を持って搬出するくらいの気持ちで準備しましょう。
④オプション
保険料は月額に含まれている業者と任意の業者があります。大手なら保険料が含まれているケースが多いようです。
保証の範囲には限度額があります。
心配な場合は自分でも家財保険に入る必要があります。
保険のタイプ
大きく分けて3つのケースがあります。
自動付帯
利用者が望まなくても自動でついてくるタイプ。入りたくなくても加入しなければなりません。月額利用料に含まれるケースの他、月額利用料とは別に保険料として毎月支払うケースもあります。
任意保険
業者としては保険制度を用意していますが加入しなくても良いタイプです。入るか入らないかは個人の自由に委ねられています。
完全自由
利用者が自分で保険会社を探して保険をかけるタイプです。
事故の種類
「盗難保険」と「火災保険」が一般的です。一部の業者では破裂や爆発などの事故についても補償される場合があります。
- 盗難
- 火災
- 破裂
- 爆発
補償額
最大100万円程度
保険会社の規定によりますが、概ね100万円程度が上限のようです。
もともと貴金属などの高級品や危険物の保管は禁止されているため、上限としてはそれほど高くはありません。
なお、屋外よりも屋内の方が補償額が高く設定されている傾向があります。
駐車場の費用
駐車場代を請求されるわけではありませんが、駐車場がない場合はコインパーキングなどの利用料がかかることを想定しておく必要があります。
車での運搬を考えている場合であればできれば駐車場完備の業者を選ぶのが望ましいでしょう。
まとめ
料金が安いかどうかを判断する場合、つい月額に目が行きがちですが、上記のポイントを踏まえてトータルで計算すると必ずしも月額では判断できない部分があります。
しっかりと確認してから申し込みましょう。